無印良品は、日常生活でも使えるキャンプ用品を揃える編集売り場「ムジ?キャンプ?ツールズ」(MCT)を拡充する。7月20日に新潟の無印良品直江津店内に開設したのに続き、21年春には無印良品の複数店内に設け、その後も順次広げる。自社製品に加え、売り場のコンセプトに合う他社製品?地元産品も仕入れる。屋外だけでなく屋内でも使える用品を揃え、災害時にも不自由なく使えるようにする。
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(杉江潤平)
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直江津店にあるMCT1号店の広さは約135平方メートル。シェラカップやアウトドアチェア、テーブルなど、アウトドア用品でありながら日用品としても使えるものを揃えている。商品は「無印良品」製品で50アイテム、約20のアウトドアブランドの製品で60~80アイテムを集積。専門性の高いテントなど大型商品は置かず、POP(店頭広告)などを見て客自身が分かるものを中心に販売している。
仕入れや商品開発では、地元企業?団体と積極的に組む。直江津店では、同じ新潟県内で金物加工産地の燕三条エリアに拠点を置くキャンプ用品メーカー?輸入卸から商品を仕入れた。また地元の森林組合とも連携し、上越のブナ林の間伐材を再利用した薪も生産し、販売している。
オープン後の状況は「かなり良い」(オープンコミュニケーション部の石川雅人キャンプ担当課長)。無印良品でアウトドアグッズを販売していることに驚く客が多く、キャンプに興味が無かった人が無印良品での買い物ついでにMCTも回遊し、興味を示すケースが目立つという。また、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、キャンプブームが本格化すると、同店でアウトドア用品を扱っていることが周知され始め、目的買いの客が増えた。
売れ筋は、「キャプテンスタッグ」の別注でオリジナルの目盛りが施されたシェラカップ(990円)や、長い時間燃えやすいブナの薪(600円)、ソトーの薫製用品「お手軽工房」(2930円)など。今後は順次、無印良品内での展開店舗を広げる。すでに来年春に中部や関西地区での売り場開設が決まっている。売り場面積は最大でも約70平方メートルになる見込みだ。
無印良品は、日々の生活に防災用品を組み込む暮らし方「いつものもしも」を提案しており、MCTの開設はその一環。直江津店のオープンを機に、10月31日と11月1日には近隣の公園で防災イベント「いつものもしもキャラバン」を開催。薪作りやたき火体験、避難所体験、テントの展示、物販、ワークショップなどを企画し、2000人以上を集めた。今後、出店先の各エリアで同様のイベントを開催していく。
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