ディレクターの田中絢子
Image by: FASHIONSNAP
「身長155cm以下の小柄な女性」というニッチな層向けに展開し、アパレルD2Cブランドの先駆けとして知られる「コヒナ(COHINA)」。売上は2018年1月の本格のデビュー以来右肩上がりに推移し、2019年3月には月商5000万円を突破。現在は衣服だけではなくシューズや小物も販売し、トータルコーディネートを提案するブランドに成長している。
コヒナは、身長148cmの田中が「本当に欲しいと思う服を低身長でも着こなせるサイズで作りたい」という思いから始動。実際に小柄な女性の意見を取り入れながら体型コンプレックスを解消できるような製品作りを行っている。販路はECのみだが、サイトでは着用感がイメージしやすいよう、全商品で150cm前後と145cm前後の着画モデルを起用している。
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コレクションの中でも特に人気を集めているのはデニムパンツ。1型に対して8種類という豊富なサイズ展開が特長の一つで、「ジャストサイズを見つけやすい」と好評だ。身長150cm前後向けの「Regular」と身長145cm前後向けの「Short」の2種類からそれぞれXS?Mまでの4サイズを揃え、色違いや型違いで購入する顧客が多いという。ファッション誌の撮影で小柄なモデルを起用した際に丈詰めやウエストの調整が不要であることから、スタイリストからも評判が高い。
インスタグラムのフォロワー数は15万人を突破。155cm以下の15人のスタッフが日替わりで出演するインスタライブを365日休むことなく実施し、顧客からの悩み相談に対応するなどユーザーとのコミュニケーションを積極的に取っているのも固定客増加の大きな要因となっている。インスタライブ上で届いた意見から商品化に至った例もあり、フォントやカラーバリエーションを顧客とデザインしたサーマルTシャツは30分で完売した。ブランドを立ち上げた頃はライブの視聴者が1人という時もあったが、現在のIGTVのアーカイヴは1本あたり1万人ほどが視聴している。
ECサイトのほか、月1回のポップアップストアで販売(現在は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から休止)しているが、状況次第では実店舗の出店も検討しているという。今後は新たに帽子やアクセサリーなどの開発を視野に入れるほか、「"コヒナだから買いたい"と言ってくださる顧客が増えてきた」(田中氏)という背景から、ハンドクリームなど香りでブランドの世界観を表現したアイテムの開発にも意欲を示した。
■コヒナ:公式サイト
ディレクターの田中絢子
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