宇津木えり
Image by: FASHIONSNAP
「フラボア(FRABOIS)」や「メルシーボークー、(mercibeaucoup,)」を手掛けてきたデザイナー宇津木えりが、新たな挑戦として自身のブランド「エリウツギ(eriutsugi)」を立ち上げた。「だれでも いつでも いつまでも」をコンセプトに、ユニセックスかつエイジレスで長く着られる"宇津木流"のベーシックなアイテムを提案していくという。
新ブランドでは「着る人や作り手だけではなく、服も喜ぶ」服作りを重視し、必要な量だけを作る受注生産方式で展開。その理由について昨今のアパレル業界で課題となっている大量廃棄問題を挙げ、長く愛用してもらえる商品を届けていきたいという。使用する生地は天然素材をメインに、肌触りや着心地の良さを追求。また、コスト面から中国やベトナムの工場で生産するブランドが増えていることを背景に「日本の工場の技術が失われて欲しくない」という宇津木の思いから現状は日本製にこだわり、縫製や染色はすべて国内の工場や職人が手掛ける。ターゲットの年齢層や性別は特に設定していないが、主要顧客層は上質な服を追求する30?40代の女性を想定。新作は春夏?秋冬といったアパレル業界特有のシーズンに縛られず、不定期に投入していく。なお、セールは一切実施しない予定だ。
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デビュー時はアパレル8?10型と小物3?4型をラインナップし、小物ではブランドでキーワードに掲げる「Je réfléchis(考える)」ロゴをプリントしたトートバッグ(2200円)やデニムポーチ(3200円/いずれも税別)などを用意。価格帯はデニムパンツが2万5000?3万円、Tシャツが2万円?を想定している。受注販売は1月31日から公式オンラインストアで開始するほか、同日明治神宮前にオープンする試着が可能なショールームでも対応する。デリバリーは受注終了後から2?3ヶ月後の予定。小物のみショールームで直接購入できるようにする。なお、ショールームの入場に際して事前予約などは不要で、不定期で宇津木が接客することもあるという。
ブランド立ち上げに伴い新会社大我を昨年8月に設立し、代表取締役には国内アパレルメーカーや外資系ブランドの出身者が就任。クリエイティブディレクターの宇津木のほか、宇津木の息子でファッションコンテスト「装苑賞」佳作1位に入選した経験を持つ宇津木陽多など計4人という小規模のチームで当面はブランドを運営する。
初年度の目標売上高は非公開だが、ブランドの目標について宇津木は「みんなで楽しくやりたいというのが基本的なスタンス。顧客第一であることには変わりないが、工場が儲からないと意味がない。買う人も作る人もお互いが無理しないブランドにできれば」と話した。
■eriutsugi:公式サイト
宇津木えり
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