カシヤマが画像不要の採寸システムを開発 1着目からECで買えるカスタムスーツの新ライン「EASY」を発表
「EASY」メンズヴィジュアル
Image by: オンワードパーソナルスタイル
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カシヤマが画像不要の採寸システムを開発 1着目からECで買えるカスタムスーツの新ライン「EASY」を発表
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オンワードホールディングス子会社のオンワードパーソナルスタイルが、オーダーメイドブランド「カシヤマ(KASHIYAMA)」の新ライン「EASY」を発表し、3月3日の今日からブランド公式サイトで受注を開始した。画像のアップロードは不要で、身長や体重など8つの項目からユーザーに最適なサイズを提案する採寸システムが最大の特長。採寸精度は日本人の90%以上の体型をカバーできる高い水準を実現したという。
EASYは、2019年3月から展開している高機能ライン「モダンテーラー(MODERN TAILOR)」に代わる新ラインとして企画。着用していてストレスのない機能性素材を中心にラインナップし、ユーザーの体型に合わせたカスタムメイドのセットアップを中心に提供する。
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モダンテーラーでは1着目の購入時でボディデータを作成すれば2着目以降はECサイトで購入できるシステムを導入していたが、1着目の購入時に店頭での採寸またはユーザー自身が計測してサイズを入力する必要があった。EASYではその手間を解消するため、3D関連のアルゴリズムに強みを持つ東大発のベンチャー企業Sapeetからの技術提供により、身長?体重?年齢に加えて、お腹の形状?胸の形状?お尻の大きさ?腕と脚の長さを答えると採寸できるテクノロジーを独自に開発し、来店せずにオーダーできるオンライン完結型のサービスを実現。採寸結果からユーザーの好みに応じて寸法の調整が可能で、モダンテーラーと同様に注文から最短1週間後に製品を届ける。
メンズ向けのジャケットはシングルとダブルの2種、パンツはスリムテーパード、ワイド、リラックス、ジョガーの4種の計6種、ウィメンズ向けにはジャケットやパンツ?スカートのほかにブラウスやドレス、コートなど計23種を用意。ウィメンズはトレンド感のあるデイリーウェアからオフィススタイル、セレモニースタイルまでを揃え、モダンテーラーよりもアイテムのバリエーションを大幅に拡大した。素材の種類?色はメンズ62色、ウィメンズ92色と選択肢を増やし、すべて自宅の洗濯機で洗えるようにウォッシャブルの生地に統一したほか、ストレッチ性や撥水性、軽量性など機能性素材をより充実させた。セットアップの価格帯はモダンテーラーで3万3000円台?だったが、EASYではメンズはジャケット1万9800円~、パンツ9900円~、ウィメンズはジャケット2万3100円~、パンツ1万3200円~(いずれも税込)に引き下げた。
同社は、ブランドを立ち上げた2017年10月から画像要らずの採寸システムの採用に向けて準備を進めてきたが、ウール生地を使ったクラシックタイプのスーツに求められるフィット感まで追求できなかったという。EASYでは機能性素材を使った商品ラインを取り扱うことから画像要らずの採寸システムの導入が実現。採寸システムの開発自体は2018年頃に本格着手し、2年をかけて検証を重ねてきたという。
オンワードグループは昨年8月に「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」に再出店し、カシヤマブランドの製品をマルチサイズで提案する取り組みを行っているが、EASYではカスタマイズ機能を持たせることでより顧客に合うサイズ感で商品を提供したい考え。関口猛社長は「SやMサイズの既製服がぴったり当てはまる人は市場の4分の1程度。それ以外の4分の3程度のマーケットニーズは掴んでいた」と話す。
ローンチは新型コロナウイルスの流行による新生活様式が浸透し始めたタイミングと偶然重なったが、モダンテーラーのコロナ禍(2020年2月?2021年1月)のEC売上は前年同期比130%で推移したことから、機能性素材のセットアップ需要の高さは見込んでいる。関口社長は「脱スーツの流れからクラシックタイプのスーツでこれ以上顧客を取り込むことは正直難しいが、カジュアル化が進んでいるということは、スーツを"作業着"として着ていた人が多いということ。そういった顧客層に機能性素材を使ったEASYを届けたい。勝算は絶対あると思う」と期待を示す。売上高はモダンテーラーの5倍を目指し、画像要らずの採寸システムは海外でも導入を検討している。
紳士服市場は「ユニクロ(UNIQLO)」や「ワークマン(WORKMAN)」の参入で低価格競争が加速しており、紳士服大手のAOKIもワークマンと同じ価格のセットアップ4800円の「アクティブワークスーツ」の販売を開始した。これらのブランド商品と比べるとEASYはやや割高の設定だが、「服のジャンルやマーケットとしては異なるという認識。我々は、素材や縫製などクオリティやコスト構造も違う。その面では差異化はできていると思っている」と強調。実際にモダンテーラーでは2020年3月?12月の再購入率は6割弱あったことから、関口社長は「品質の高いカスタマイズ商品のニーズは高い。それが進化することで、大きなシェアをとれるのではないか」と自信を覗かせ、「将来的にはスーツ以外にTシャツやアンダーウェアなど新しいカテゴリーの商品展開にも取り組めたら」と展望を語った。
■カシヤマ:公式サイト
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