資生堂コーポレートサイトより
資生堂が、アメリカ地域本社の連結子会社Shiseido?Americas Corporationを通じ、プレステージメーキャップブランド「ベアミネラル(bareMinerals)」「ローラ メルシエ(LAURA MERCIER)」「バクサム(BUXOM)」を、アメリカのプライベートエクイティファンドAdvent?International Corporationに譲渡する契約を締結した。譲渡額は7億ドル(約770億円)で、3億5000万ドル(約380億円)を現金で決済し、残りを7年間予定のセラーノートにより繰延決済予定となっている。また、運転資本の調整や当初資金など9000万ドル(約99億円)を資生堂が拠出する。2021年内に譲渡を完了する見通し。ただし、フランスにおける譲渡は同国の労働法に基づき、従業員代表への情報提供および協議を経た上で決定する。
資生堂は2010年にベアミネラルとバクサムを運営するベアエッセンシャル社を17億ドル(約1800億円)で取得し、2016年にローラ メルシエなどを保有するガーウィッチ社を買収した。2020年12月期の3ブランド合計の売上高は448億円で、連結売上高の4.9%に相当。今回の契約には3ブランドの譲渡に加えて、ベアミネラルの日本での運営会社であるベアエッセンシャルの全株式も含まれる。
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同社は中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」において、スキンビューティ領域をコア事業とするなど事業構造を転換するとともに抜本的な経営改革を実行し、2030年までにこの領域における世界トップの企業になることを目標に掲げている。2021年から2023年の3年間は、新型コロナウイルスの感染拡大などの外部環境の変化の中で、収益性とキャッシュフローを重視し、”スキンビューティカンパニー”としての基盤を盤石化させるための期間とし、ブランドポートフォリオの優先順位の整理や競争性優位の強化を推進。「ツバキ(TSUBAKI)」などのパーソナルケア事業を売却したほか、年内で「ドルチェ&ガッバーナ ビューティー(Dolce&Gabbana Beauty)」のライセンス契約を終了するなど構造改革に着手している。今回の3ブランドの譲渡はこの成長戦略の一環だという。なお、3ブランドの譲渡については今年4月時点で業界内で噂が立っていた。
3ブランドの譲渡により取得する資金は、スキンビューティ領域などの最重要ブランドの育成や買収、デジタルトランスフォーメーション(DX)、生産体制、イノベーションの強化などに向けた投資に充て、ウィズコロナ?アフターコロナの経営基盤を固める。
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