BALMUDA Phone(※2021年11月開催の発表会で撮影)
Image by: FASHIONSNAP
バルミューダが携帯端末事業を終了する。家電事業で業績を伸ばしてきた同社は製品カテゴリーの拡大を目指し、2021年5月に携帯端末事業に参入すると発表してからわずか約2年で撤退することとなった。
携帯端末事業では「BALMUDA Technologies」の第1弾商品として、4.9インチの5Gスマートフォン「BALMUDA Phone」を2021年11月に発売。背面をカーブ状に仕上げた手のひらに収まる小型のデザインが特長で、シンプルながら使い?地の良さを追求した。同製品の開発には約2年をかけ、寺尾玄社長が十数年ぶりにデザイナーに復帰するかたちで携わるなど熱を入れ、iPhone一強とも言える国内スマートフォン市場に新たな選択肢を提示した。しかしネット上では発表直後から、SIMフリーモデルの価格で税込10万4800円(当時)という高価格設定や、独自開発したアプリを含む機能面、デザイン面において賛否両論の意見が挙がっていた。同社は発売以降、専用アプリの機能追加やソフトウェアアップデートを行い、体験価値向上に取り組んできた。
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携帯端末事業の終了は、原材料価格の高騰と急激な円安の進行により次期モデルの開発続行が困難になったことが発端とし、経営資源を主力の家電事業や新たな商品ジャンルの開発に投入するべきと判断したため。別モデルの開発についても協議?検討を続けたが、最終的には開発を中止した。携帯端末事業終了にかかわる特別損失として5億3600万円を2023年12月期第1四半期(2023年1月?3月)で計上する。同事業に関わる従業員は社内での異動または退職を予定。なお、BALMUDA Phoneおよび関連アクセサリは今後も購入可能で、サポートは引き続き継続するという。
また、同社は2023年12月期の通期連結業績予想の下方修正を併せて公表。売上高は159億5000万円(前回予想比4.5%減)で、営業損益は5億2000万円の赤字(前回予想は1億円の黒字)、当期純損益は12億5000万円の赤字(同 3500万円の黒字)に変更し、赤字転落の見通しとなっている。
■バルミューダ 携帯端末事業の経営成績(2022年12月期)
売上高:8億6800万円(前期は28億4700万円)
連結売上高に対する比率:4.9%(前期は15.5%)
BALMUDA Phone(※2021年11月開催の発表会で撮影)
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BALMUDA Phone(※2021年11月開催の発表会で撮影)
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