先日アラウンド20(15~24歳)の女性を対象に美容に関する意識調査を実施しました。彼女たちの美容意識は、コロナ禍の状況に合わせて変化しています。おうち時間の増加に伴い、自分と向き合う時間も増えたことをきっかけに、「基礎からきれいになりたい」という意識が高まり、若者はメイクよりもスキンケアに時間をかけるようになっています。
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次はフェイスライン
実際に20~21年当時の『SHIBUYA109lab.トレンド大賞』を振り返ってみると、スキンケアやヘアケアのアイテムのランクインが多くみられます。またマスクでの外出が増えた22年は、マスカラやつけまつげなど、「マスクメイク」のためのアイテムがトレンドとなりました。
23年最新の彼女たちとの会話からでは、引き続きマスクを着用した生活をしているものの、マスクを外す機会も増えているので、フェイスラインを気にしているという声も聞かれました。今後はシェーディングなど、フェイスライン関連のメイクアイテムも注目が高まるかもしれません。
しかし、コロナ禍に高まったケア美容への意識は引き続き高く、定着していることもうかがえます。そして、美容の情報収集のメインは、やはりSNS。商品を知るときはインスタグラム、詳しい使い方を知るときはユーチューブというように、求める情報に合わせてプラットフォームを使い分けています。
悪い口コミもチェック
また、情報収集の際は一つのSNSで完結せずに、行き来しながら吟味している様子もうかがえます。検討において重視されているのが「口コミ」。商品に関する口コミが集まるアプリや、各SNSで商品のレビュー投稿だけでなく、その投稿に集まっているフォロワーのコメントまでチェックしています。
インタビューでは「良い口コミしかないと、嘘(うそ)だと思う」という声もあり、良い口コミだけでなく、悪い口コミもチェックすることが主流になっているようです。
彼女たちと話していると、情報の信ぴょう性を見極めるための「情報洞察力」の高さを感じます。例えば、企業から依頼され商品の魅力を伝える「企業案件」の存在を理解しているZ世代は、インフルエンサーの「言わされている感」がある投稿を見抜きます。インフルエンサーの投稿の中のテキストや写真や動画の撮影方法から判断したり、同時期にたくさんのインフルエンサーが同じような投稿をしていると違和感を覚えるようです。
企業が伝えたい商品の魅力を代弁してもらうインフルエンサーマーケティングはもはや必須ですが、冷静なZ世代が求めているのは「嘘のない評価」です。彼らの比較検討のテーブルに乗せてもらうには、企業の伝えたいことを一方的に押し付けるのではなく、インフルエンサーの「主観」を尊重した依頼が重要です。
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