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近年、機械学習と画像処理テクノロジーの進歩により、人間のように視覚データを処理?解釈する「ビジュアルAI」分野が急速に成長中だ。複数のテクノロジーを活用して画像を分析し、実用的な洞察を提供するビジュアルAIは、小売やヘルスケア、自動車などを含む多様な業界で活用されている。
なかでも、商品のビジュアルが売上やコンバージョンに大きく影響するEC業界では、ビジュアルAIを導入して画像や動画を調整?改善するブランドや小売業者も増えているという。
米国ボストンを拠点とするVizitは、世界的なブランドや小売業者向けのビジュアルAIプラットフォームを提供している。同社は10月2日、シリーズBラウンドにて2,500万ドルを調達したと発表した。
AI技術を活用して、消費者好みの画像を予測
Vizitが提供するEC向けのビジュアルAIプラットフォームは、何百万人もの消費者データから視覚的な好みを学習し、魅力的でコンバージョンにつながる画像コンテンツを予測?配信するというもの。
Vizit独自のAIソフトウェアを通じて、収集した膨大な画像から15,000以上の視覚的な手がかりをスキャンし、魅力的なビジュアル要素のパターンを検出する。この学習を利用して、独自のディープラーニングAIモデルを生成。このモデルは、消費者の画像に対する興味?嗜好をシミュレートするように訓練されたものだ。
Audience Lense(特許技術)と呼ばれるこれらのAIモデルは、ターゲットとなる消費者の“目を通して見る力”をブランドに与え、どのビジュアルが消費者の注意を引くかを即座に知らせるという。担当者はVizitのプラットフォームに画像をアップロードするだけで、あらゆる消費者の視点から「その画像が購買意欲を引き出す効果があるのか」を確認できる。
さらに同プラットフォームは、商品一覧?商品詳細ページなどのデジタルシェルフ全体におよぶビジュアルコンテンツ効果の測定、追跡、最適化にも対応。ブランドはデザインやコンセプトなど、コンテンツに関するフィードバックやアドバイスをリアルタイムで得られるため、コンテンツを素早く最適化できる。自社コンテンツの効果のほか、競合他社コンテンツの効果もチェック可能だ。
シリーズBラウンドにて2,500万ドルを調達
Vizitプラットフォームを利用するブランドは、それぞれのターゲット層にカスタマイズされた特定のAudience Lenseセットが提供される。これまでに提供された「レンズ」はたとえば、「アメリカの一般消費者」をはじめ「郊外に住む母親」、「高収入のペットオーナー」、「Amazonで買い物をする人」などさまざま。
Mars、Heineken、Ghirardelliなどのブランドは、Vizitのプラットフォームを導入したところコンバージョンが30%増加し、さらにAmazonの売上が10%増加するなどの目覚ましい成果を上げたという。
VizitのビジュアルAIの活躍にさらなる期待が高まるなか、先日、同社はシリーズBラウンドにて2,500万ドルを調達したと発表。Infinity Ventures、Brand Foundry Ventures、Lakefront Partnersなどの既存の投資家に加え、AIに特化したファンドのLightscape Partners、B37、Stage 1 Ventures、Roll Tack Venturesなどの新規投資家、そのほか多くの著名人が参加したとのこと。
今回の投資により、Vizitのさらなる成長やプラットフォームの拡大、新たな市場を開拓などが見込まれる。Vizitは10月16日にウェビナーを開催し、プロダクトショーケースを行う予定。
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