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繊研plus年末が近づき、今年も年賀状を書く時期がやってきた。大掃除と並ぶ年末の宿題の一つだ。年を重ねるにつれ往来する枚数も減ってきたが、改めて統計を見ると減少ぶりに驚く。ピークの03年には44億枚を超えていたが、25年用は10億枚強まで減る見通しだ。高齢化、SNSなどの普及に加え、10月からの郵便料金値上げが要因となり、25年用の減少幅は過去最大の前年比25%減が見込まれる。
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年賀状の起源は平安時代。貴族を中心に正月に手紙を送り、より身近な人には年始のあいさつ回りをしたのが始まりという。江戸時代、飛脚により遠方に手紙が送れるようになり、明治の郵便制度の普及とともに広がった。
年賀状の構成や文面をあれこれ考え始めた頃、「年賀状じまい」を告げる葉書が2通ほど来た。60歳、65歳を機に年賀状を終えるとの言葉が添えられている。1人は退職して別の仕事に希望を抱き、もう1人は継続して働くものの「給料が一気に下がる…」と不満げな様子で結ばれていた。
来年4月には65歳までの雇用確保が完全義務化される。社会の慣習が大きく変化する昨今。年賀状や年始のあいさつ回りは若手に時代遅れと笑われるかもしれない。ただ60歳は「仕事じまい」をするにはまだまだ元気だ。年長者の経験やノウハウをどう社会に生かしていくのか。これも大きな社会の宿題の一つだ。
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