メルカリは、11月22日から24日までの3日間、サステナブルファッションの楽しみ方を提案する体験型イベントを都内で開催した。アダストリアやオンワード樫山など、過去最多となる計11社のアパレル企業が参加し、古着を使ったファッションショーや不要品の交換会などの催しでリユース活用を啓発した。
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イベント名は「メルカリ グリーンフライデープロジェクト2024~新作ゼロのファッションフェス~」。グリーンフライデーは、ブラックフライデー(11月第4木曜日の翌金曜日)の過剰消費に対抗し、持続可能な消費を啓蒙するための取り組み。同イベントは2020年から毎年開催している。昨年はメディア向けのイベントだったが、今年は一般客に向けた参加型イベントとして打ち出した。
これまで行ってきたリユース品を活用したファッションショーに、アップサイクルを体験できるブース出店など新たな要素を加え、衣類の再利用方法を知る機会を提供した。
ファッションショーでは、アパレルブランドのリユースアイテムや「メルカリ」で出品されている衣類、さらには「メルカリ」ユーザーなどであるモデルが使わずにいた衣類などを着用したモデルが登場し、ランウェイを歩いた。
ファッションショーに登場した衣類はイベントスペース内に展示。来場者はQRコードを読み込んで関連アイテムをメルカリやパートナー企業のサイトで見つけることが可能となる。
アダストリアからは、モードブランド「HARE(ハレ)」から誕生したコンセプチュアルブランド「re:(アールイー)」が参加。製作上出てきてしまうサンプル商品を再利用して作った衣類をファッションショーに提供した。同社では「新しい商品価値を提供し、サステナブルな商品に共感してくれる人を増やしたい」(宇治裕紀HARE営業部クリエイティブディレクター)とイベント参加の狙いを説明する。
オンワード樫山は、ファッションショーへの衣装提供に加えて、物々交換ブース「Bring One Get One Free」へリユース製品を提供した。同ブースは、家庭に眠っている衣類を会場に持参すると、アパレル企業のリユース品や、事前に回収された衣類から好きなアイテムと交換できる仕組み。集まった服は最終的に繊維に戻し、再活用できるようにする。3日間で285人が参加し、678着の衣類が交換された。
同社の山本卓司ディビジョン長は「サステナブルな活動を社会に普及していくのは、1企業の力だけでは厳しい。企業同士連携して、サステナブルファッションを提案していこうという活動の趣旨に賛同した」と話す。
メルカリは、衣類の修理専門店「マジックミシン」を手がけるリフォームスタジオと連携し、一般客からの衣料品回収を行った。イベント実施前に全国のマジックミシンの店舗で衣料品回収を行い、3500点以上の着なくなった衣料品を回収した。
ワークショップ「アップサイクルスタジオ」では、小学生から体験できる洋服のアップサイクルや、一般客に持ち込んでもらった衣類のリペア企画を実施した。
今回の企画に際し、河野秀治執行役員は、「メルカリの『グリーンフライデー』の取り組みは、実際に体験しないとその有効性に気づきにくい。リペアの体験などを通して、『商品がこんな風に生まれかわるんだ』などと、新たな気付きを得てもらいたい」と話した。
また、環境への貢献活動に関して、「さまざまな領域で循環型社会の形成に向けた取り組みを行っていきたい。メルカリで流通しているものをブランド側に循環させるなど、回収のプラットフォームとしてわれわれを活用してもらえるのではないか」(河野氏)と今後の展望を話した。
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