今年のお買い物を振り返る「2024年ベストバイ」。記念すべき1人目は、初登場となるお笑いコンビ 野性爆弾のくっきー!さん。お笑い芸人としてだけではなく、アーティストとしても活動の場を広げ、自身の趣味であるバンド活動やバイク、ファッションなどを発信するYouTubeチャンネル「くっきー ! の引田くっきー!」のチャンネル登録者数は67.8万人にのぼります(2024年12月現在)。物欲の塊で常に欲しいものがあるというくっきー!さんの、2024年に買ってよかったモノ5点は?
目次
ADVERTISING
1969s ROLEX サブマリーナー
FASHIONSNAP(以下、F):一つ目は、ヴィンテージロレックスですね。くっきー!さんといえば、時計好きのイメージがあります。
野性爆弾 くっきー!(以下、くっきー!):今年は軍モノの時計を2本一気に買ったりもしたんですけど、ベストバイはこいつです。1969年製の「サブマリーナー」で、現行のサブマリーナーは「フィート/メートル」表記の上に「SUBMARINER」のロゴが入っているんですけど、これは下に入ってるので「下サブ」と呼ばれています。なおかつ、フィートとメーターの表記も「メートル/フィート」と逆に書いてある「メーターファースト」。ずっと、この下サブのメーターファーストを探していて、もう使えへん時計を売っぱらって「いっちょ新しいの買っとこう」と思っていた時に、ちょうど見つけたんです。
F:時計は新品よりもヴィンテージ派ですか?
くっきー!:そうですね。どんどん(コレクションが)古いものだけになっていっていますね。新品も買うんですけど、ヴィンテージに比べるとワクワクしない。古いものの方が楽しいんですよ。
F:お洋服もヴィンテージを好んで着ているイメージがあります。
くっきー!:ヴィンテージは色がくすんでいくところが良いんですよ。最近のものは、良い塗料が使われているから劣化しにくいですよね。綺麗なままなのも良いですけど、こいつら(ヴィンテージ)は劣化していくにつれて、色が良くなっていくんです。ずっと綺麗なままじゃないからこそ味が出て、自分仕様になるところが好きですね。新品のロレックスを買って同じように劣化させようと思ったら、多分、死んでもつけとかなあかんでしょ(笑)。
F:(笑)。自分でお手入れをすることもあるのでしょうか?
くっきー!:これは風防に強化プラスチックが使われている「プラ風防」で、ガラスに比べて傷付きやすい分、コンパウンドで磨けば綺麗になるので、定期的に手入れしています。傷にヤスリを当てて徐々に目を細かくして、液体のコンパウンドで磨いたら、ピカピカに戻るところが好きで。ガラスやったら、そうはいかないじゃないですか。ぽこっと膨れている「ドーム風防(ドーム型の風防)」も可愛いんですよ。
F:たしかに、現行のロレックスはゴツい印象がありますが、ヴィンテージは可愛らしく感じます。
くっきー!:昔のロレックスは小ぶりなんですよね。サブマリーナーは変わっていないけど、デイトナはヴィンテージだと37mmなので現行(40mm)よりもずっと小さい。このサブマリーナーは、派手さはないけど、実はいい時計を着けているという感覚が良いんですよ。キャバクラにパジャマで来ている大金持ちが「なんや、あのおっさん」と言われるけど、ほんまは孫(正義)さんぐらい金持ってる、みたいな感じで。仕事で飛行機に乗る時にCAさんにモテたい時にはもっとわかりやすい「ヴァシュロン?コンスタンタン(VACHERON CONSTANTIN)」とか現行のデイトナを着けて、普段、モテなくていいところではヴィンテージを着けますね(笑)。
1950s Maccaferri プラスチックギター
F:続いてはギターですね。
くっきー!:1950年代に通販限定で売られていた、子どもの練習とか遊び用のプラスチックギターです。ずっと探していて、やっと手に入れました。
F:年代モノですね。
くっきー!:これは、ギタリストのジェフ?ベックがYouTubeでギターを紹介していた時に、テレキャス(フェンダーのテレキャスター)とか色々ある中で紹介されていたんですよ。「これを常にソファに置いて、座ってテレビ見ながらたまに弾いている」みたいなことを言っているのを見て「かっこええ。そんなギターあんねや」と思っていて。
くっきー!:で、ある時、御茶ノ水にある「ウッドマン」という店にロケに行ったら、ヴィンテージギターをめちゃめちゃ置いているギター屋さんで、天井にこのプラスチックギターが3本ぐらい吊られていたんですよ。それで店長に「これ、ジェフ?ベックが弾いてましたよね。売ってくださいよ」と言ったら「非売品なんですよ」と断られて。なんぼ言うてもダメで、その後も2回ぐらい行って、また言ったんですけど無理で。なんとなくメルカリ見てたらたまたま発見して、即買いしました(笑)。
F:運命的ですね! ちなみにいくらで買えたんですか?
くっきー!:7万円くらいですね。そんなに高くなかったから、超ラッキーでした。5年越しくらいで手に入れたから嬉しくて。
F:この年代でそのお値段は安いと感じてしまいますね。
くっきー!:そもそも査定に出したり、店長になんぼか聞いていないのでほんまの値段はわからなくて、高く買ったのか安く買ったのかも全くわからないんですけどね。相場、なんぼなんやろ。3万とか言われたら泣いてまう(笑)。
F:(笑)。子どもの練習用ギターとのことですが、お子さんと一緒に弾いたりもするんですか?
くっきー!:全くやらないですね。うちの子は父の趣味には一切付き合ってくれないので(笑)。ベッドとかソファーにポンと置いておいて、夜とかに触ります。自宅でジェフ?ベックやってますわ。
F:やはり、ギターもヴィンテージなんですね。
くっきー!:好きですね。ギターは全部で20本くらい持っているんですけど、そのうち5?6本はヴィンテージです。ヴィンテージは、音もそうですけど見た目の風格が圧倒的に違いますよね。作られた傷ではない年季の入り方がたまらない。あとこれは、フレットの裏に指を置く場所の目印が振ってあるのが、練習用っぽくて可愛いです。色も象牙みたいで好きなんですよ。
F:ケースも素敵です。
くっきー!:ケースは別で買いました。骨董市で見つけて「中入ってるかな」と思って買ったら、空でした(笑)。知り合いに、ギブソンのケースを買ったら中に本物のギターも入ってたって奴がおったんで、期待しましたね。クッションは、マカフェリのサイズに合わせて作りました。
F:くっきー!さん、裁縫もされるんですか?
くっきー!:いや、これはクッション材に3Mの両面テープで布を付けただけです。3M、粘着力やばいんですよ。裁縫したら穴開くけど、3Mやったら穴開けずにバッチリ留まるから、革ジャンのパッチも3Mで付けてます。ただ、剥がすとめっちゃ張り付くけど(笑)。
F:ちなみに、このギターはウッドマンの店長に見せに行ったんですか?
くっきー!:まだ行っていないです。見せたいですけどね、「手に入れましたよ!」って。
1950s ヴィンテージヘルメット
F:続いては、ヴィンテージのヘルメット。こちらもギターケースと同じく中はレオパード柄ですね。
くっきー!:これ、買ったばかりの時はボロッボロやったんですよ。汚くて臭くて。バケツの中でオキシクリーン漬けにして臭いを取って、中身を張り替えてカスタムしました。
F:どちらで買われたんですか?
くっきー!:これはヤフオクです。ヤフオクで誰も買えへんようなズタボロのヴィンテージを買って、自分でリペアするのが好きなんですよ。ヘルメットをリペアしたのはこいつで3個目くらいじゃないですかね。
F:くっきー!さん、すでにヘルメットはものすごい数を持っていそうですが。
くっきー!:めちゃくちゃありますね。ガレージに6個くらい置いていて、自宅の棚にも同じくらい置いて、バイクには普段使う用を2?3個吊っているので、全部で15個くらいかな。でも赤のヘルメットはなかなか持っていなかったんで、ベストバイに。
F:バイクそのものだけではなく、ヘルメットもカスタムを楽しんでいるんですね。
くっきー!:なんでもいじってなんぼですね。バイクにしたって、いじらないバイクはバイクじゃないし、バイクをいじらなくなったらおじさんやと思っているんで(笑)。自分のポジションを考えて、右往左往しながらいじる時間が楽しいです。
F:ステッカーもいい味になっていますね。
くっきー!:ステッカーは、買ったものとか貰いものを付けています。ロンドンにあるロッカーズ発祥の聖地「エースカフェ」のステッカーは、ロケで行った時に買いました。聖地とはいえ、店にあったのは新車ばっかりで、旧車はあまり置いていなくて「もうイギリスにパンクはおらんな」と思いましたけど。もちろん、どこかにはおるんでしょうけど、絶対数は減っている感じがして悲しかったですね。
F:「GB(Great britain)」のステッカーも素敵です。くっきー!さんのルーツは、イギリスなんですね。
くっきー!:イギリスのモッズ系とかパンク系ですね。よく「アメカジが好きなんですね」と言われるんですけど、実はそれほどでもないんですよ。ヴィンテージのジーパンとかカバーオールは好きだけど、スウェットは着ないし。ヘルメットの形も、イギリスのロッカーズ系が好む半ヘル(ハーフヘルメット)かジェッヘル(ジェットヘルメット)を選びがちで。革ジャンもロンジャン派だし、体型に似合わずシュッとしたものが好きです。
Lewis Leathers トライデント
F:くっきー!さんといえば革ジャン、というイメージがあります。
くっきー!:この「ルイスレザーズ(Lewis Leathers)」のジャケットは最初、ノリで買ったんですよ。ルイスレザーズの店長の恒さんに「1番売れへんライダースって何ですの」と聞いたらこのトライデントを教えてもらって「ほなこれ僕、買ってみますわ」って(笑)。
F:あえて1番売れていない型を買うのがロックですね(笑)。
くっきー!:でも、意外と気に入っています。これ、おもろいんですよ。昔あったイギリスのレザーブランド「ハイウェイマン(Highwayman)」のバイクロゴとルイスレザーズのロゴが組み合わさっていて。コラボなのか、昔の名残があるところがおもろくて。
くっきー!:風除け用の前掛けの裏地は、黒だったのを白にカスタムしました。いつか、有名ミュージシャンにでも会った時にサインをもらおうと思って。脱ぐ時に1回、ベロンってめくれるのが恥ずかしいんですけどね(笑)。エイの裏側ぐらい白いんで。
F:(笑)。ご自分でもかなりカスタムされていますよね。
くっきー!:買ったばっかりの時はまっさらでツルッツルだったんですけど、泊まり仕事で中1日空いた時にホテルで一気にカスタムしました。ペイントは全部ポスカで描いて、ピカピカなのが嫌やからライターで炙って焦がしています。使い古して味が出ているみたいに見えるでしょ。
F:すごいアイデア。
くっきー!:革ジャンのカスタムは昔から、先輩に頼まれたりしてよくやっていたんですよ。それである程度コツは覚えましたね。
F:もはやプロですね。素敵に仕上がっています。
くっきー!:まだ完成じゃなくて、ベルトのバックルも変えたいと思っています。ヴィンテージのトライデントはバックルが鉄で、カチャッて引っかけて留められるようになっているので、同じイメージで。部品も買ってあります。
F:オーダーメイドとのことですが、サイズのこだわりは?
くっきー!:丈ですね。僕、ほんまの体型は胴短足長なんですけど、自分のスタイル的に腰履きして足をちょっと短く見せる方が好きなので、トライデントも着丈を長めにしてもらっています。
F:本来の着丈はもう少し短いんですか?
くっきー!:本来はパンツのベルトが見えるくらいの短さです。でも、その丈だと中にTシャツを着ると裾から見えるじゃないですか。それが嫌で、細かいんですけどちょっと見えてるくらいがベストで。普段着るTシャツも、革ジャンを着る時には裾が綺麗に見えるように少し小さめのサイズを選ぶようにしています。
F:ちなみに、ルイスレザーズは何着お持ちなんですか?
くっきー!:5、6着かな。オーダーしたら出来上がるまでに1年かかるから、取りに行った時に「注文しとこうかな」と思いますやん。だから数珠繋ぎみたいな感じで、行ったら注文して、を繰り返しています。
ナイシトールZ
F:最後は、ナイシトールZ。一気にテイストが変わりますね(笑)。
くっきー!:これは、去年太って体重が101kgまでいったんですよ。ほな、やっぱりあからさまに膝が痛くなってきて。病院行ったらお医者さんに「太りすぎやから痩せろ」と言われて、飲み始めましたね。
F:お医者さんに勧められた?
くっきー!:いや、ネットで「内臓脂肪」と調べたらこれが1番に出てきたんですよ。名前がいいじゃないですか、「ナイシトール」って。「内蔵脂肪を取る」ってことでしょ。「Z」というのもドラゴンボールみたいでかっこいいですよね。1回5錠を3回やから1日15錠飲んでいます。これを飲んでいると快便で。葛根茶も飲んでいるので、腸内環境は完璧です。
F:ずっと飲み続けているんですか?
くっきー!:今年はずっと飲み続けて、見事に94kgまで落ちました。でも、運動しているし食べる量も減らしていっているんで、ナイシトールのおかげかどうかはわからない(笑)。なんとなく心の支えというか、お守り的存在になっているんで、僕にとっては「ナイシトール」じゃなくて「ココロササエール」ですね。
F:(笑)。気持ちの問題ですね。普段から健康には気を遣うタイプですか?
くっきー!:太るまでは全く気にしなかったです。でも太ったら革ジャンが似合わなくなってきて。100kgの時、めちゃめちゃ腹が出ていて、革ジャンを着ていても腹だけ膨らむし、出ている分、革で押さえるからすっげえ苦しくて嫌になったんですよ。今はスッキリ着てバイクに乗れるから、正直「もうちょい痩せたってもええな」って思っていますし、だから今も(ナイシトールZを)飲み続けていますね。目指すは体重48kg。華奢な女子くらいが理想です。
F:そんなに痩せたら、逆に革ジャンが似合わなくなりそうです。
くっきー!:たしかに。全部リサイズしないといけなくなる(笑)。
今年の買い物を振り返って
F:今年のお買い物を振り返ってみて、いかがでしたか?
くっきー!:通常通りじゃないですかね。今年に限らず、常に物欲のままに買い物をし続けているので、例年通りの買い物量です。
F:ちなみに、今狙っているアイテムはありますか?
くっきー!:言い出したらキリがないですよ。時計もギターも、バイクもまだまだ増やしたい。収集癖があるんで、なんぼでも増えていきますし。増えては売って、また買っての繰り返しです。
F:ずっと手元に残しておくのではなく、定期的に売り買いを繰り返しているんですね。
くっきー!:増やしすぎてもしょうがないので。寿命で言ったら、あと30?40年で死ぬじゃないですか。80になってもギターを弾いているかといえば微妙なところやし。死ぬ間際にはちゃんと遺書に書いておくなり、自分で処分するなりせなあかんなとは思っていますね。子どもに「俺が死んだら時計ちゃんとせえよ」と言ったら「全部ブックオフに売る」と言われたんで(笑)。
F:(笑)。物欲のままに買い物をしているくっきー!さんでも、まだ手が出せない憧れのものはあるのでしょうか。
くっきー!:車ですかね。シボレーの「エルカミーノ」というピックアップトラックが欲しいんですけど、アメ車なのでデカくて、都内は駐車場がないのと、セキュリティも必要だからなかなか手が出せないです。エルカミーノは後ろがトラックになっていて、フロントが当時の流行りのキャデラックみたいな感じで、かっこいいんですよ。バイクを積んで走りたいです。いびつでしょ形が。前かっこええのに後ろトラックやし。それがいいんですよね。
F:欲しいけど、まだ買う時じゃない?
くっきー!:そうですね。あとはアメ車なら、ド真ん中の「マスタング」も欲しいと思っています。エルカミーノとマスタングの2台は、死ぬまでに乗っときたい車ですね。
photography: Harumi Obama
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【買ったモノ】の過去記事
足球即时比分,比分直播
アクセスランキング
「シーイン」「ティームー」...中国発格安ECがベトナムでサービス停止