


ベストバイの第4四半期決算、減収も利益改善で健闘
家電量販店最大手のベストバイが3月3日に発表した第4四半期(11月~1月期)決算は、売上高が前年同期から減収となったものの、利益面では市場予想を上回る堅調な結果となった。
第4四半期の売上高は前年同期比0.9%減の138億1400万ドル(約2兆721億円)だった。
粗利益率は前年同期と変わらず20.9%だったが、純利益は5億4100万ドル(約811億5000万円)と前年同期の1億1700万ドル(約175億5000万円)から大幅に増加した。
店舗とオンラインを合わせた既存店?売上高前年同期比は0.8%の減少となり、会社側の予測範囲内に収まっている。
通期(2026年度)の売上高は416億9100万ドル(約6兆2536億5000万円)となり、前年度からわずかに増加した。
通期の既存店?売上高前年同期比は0.5%のプラスとなり、過去3年続いたマイナス成長からついにプラスに転じた。
オンライン売上高とカテゴリー動向
第4四半期の国内オンライン売上高は49億1000万ドル(約7365億円)となり、既存店ベースで2.3%減少した。
国内売上高に占めるオンライン販売の割合は39.0%となり、前年同期の39.5%からわずかに低下している。
とはいえ、フルフィルメントのスピードは過去最速を記録し、オンライン注文の70%を2日以内に配達する効率性を達成した。
商品カテゴリー別に見ると、ホームシアターと大型家電の販売不振が既存店売上高のマイナス要因となった。
一方でパソコン関連や携帯電話は好調で、パソコン部門は8四半期連続、携帯電話部門は4四半期連続でプラス成長を記録した。
さらに、AIグラスや3Dプリンター、健康管理リング、PCゲーミングハンドヘルドなどの新しいカテゴリーも成長を牽引している。
店舗の活用方法についても工夫が見られる。約70店舗ではパソコン売り場を店舗の中央に移動させ、空いたスペースにメタ(Meta)などの包括的な品揃えを展開する予定だ。
また、他の店舗ではアウトレットコーナーや、自社ブランドであるヤードバード(Yardbird)の屋外家具のテスト販売を実施し、既存店舗のトラフィックを最大限に活用する戦略を進めている。
広告事業とマーケットプレイスが利益を底上げ
ベストバイは、より収益性の高い事業へのシフトを進めている。昨年8月にリニューアルしたオンライン?マーケットプレイス(第三者販売)は好調で、第4四半期には国内で約3億ドル(約450億円)の流通取引総額を生み出した。
すでに1100以上の販売者が参加しており、取扱商品数も劇的に増加している。
注目すべきは、マーケットプレイス商品の返品率が自社販売よりも低く、返品の80%以上が実店舗を通じて行われている点だ。
また、リテールメディアネットワークである「ベストバイ?アド(Best Buy Ad)」も成長しており、通期の広告収入は前年比7%増の9億ドル(約1350億円)を突破した。
広告パートナー数も前年比でほぼ倍増しており、これらの新規事業が第4四半期の利益率改善に大きく貢献している。
生成AIの活用で顧客体験を向上
ベストバイはAI技術の導入でも最前線を走っている。オープンAIと提携し、同社のチャットGPT上で商品カタログを表示させるなど、顧客に新たな商品発見の場を提供している。
また、グーグルのユニバーサル?コマース?プロトコル(Universal Commerce Protocol)をサポートし、グーグル検索のAIモードやジェミニ(Gemini)アプリから直接購入できる仕組みを構築中だ。
さらに、ウィザード(Wizard)というAI搭載のコマースプラットフォームとも提携し、ネイティブ?チェックアウト(決済)の統合を小売企業として初めて開始した。
自社サイトをよりAIエージェントに親和性の高いものへと進化させている。
2027年度の展望と今後の課題
ベストバイのコリー?バリーCEOは、今後のマクロ環境は引き続き不透明であるとしながらも、事業の勢いには期待していると述べている。
2027年度の通期ガイダンスでは、売上高を412億ドル(約6兆1800億円)から421億ドル(約6兆3150億円)、既存店?売上高前年同期比をマイナス1.0%からプラス1.0%と予測している。
懸念事項としては、メモリ部品の価格高騰と供給不安が挙げられている。
製品価格上昇が需要に影響を与える可能性があるため、ベストバイはベンダーと協力して事前の在庫確保や品揃えの絞り込み、下取りや資金調達オプションの提供などの対策を講じている。
アメリカの小売業界が激しい競争にさらされる中、ベストバイはAI技術の導入や広告事業の拡大など、オムニチャネル企業としての強みを活かして新たな収益源を確保しつつある。
ベストバイの直近の決算は、売上こそ微減したものの、利益面では大幅な増益と見事な結果を出しました。
通期の既存店売上高もついにプラスへと転じています。大型家電などの販売が伸び悩む中、パソコンや携帯電話、AIグラスといった最新ガジェットが好調。
さらに、自社サイトでの広告事業や第三者が販売するマーケットプレイスといった高収益な新規ビジネスが、利益を大きく底上げしています。
これはまるで、体力(店舗での単なるモノ売り)だけに頼っていたベテランアスリートが、最新のデータ分析やスマートな戦術(広告やAI)を取り入れ、より効率的に勝てる体へと「肉体改造」を遂げたようなものです。
実際にオープンAIやグーグルと提携し、AIが買い物を手伝ってくれる未来の仕組みも着々と構築しています。
メモリ部品の高騰といった逆風もありますが、今のベストバイなら上手く乗り切るでしょう。
ただ、AIがどれだけ優秀になって最適な大型テレビをおすすめしてくれても、「それを置くための広いリビング」までは一緒にカートへ追加してくれないのが、私たち消費者の最大の悩みですね(笑)。
最終更新日:
ADVERTISING
PAST ARTICLES
【激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ】の過去記事
足球即时比分,比分直播
アクセスランキング












