
「バレンシアガ」51st オートクチュールコレクション
Image by: Courtesy of Balenciaga
7月頭にパリで開催されたオートクチュール?ファッションウィークにおいて、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」によるメゾン51回目のオートクチュールコレクションが注目を集めた。クリエイティブディレクターのデムナ(Demna)にとって2回目の「バレンシアガ」のクチュールコレクションであり、ブランドの遺産をリファレンスに、伝統的な技術と高度なテクノロジーを組み合わせた内容となった。
バッグは最先端の携帯型サウンドシステム
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まず目を引いたのは、黒いネオプレン素材のボディスーツに身を包み、顔を近未来的なフェイスシールドで覆ったモデルたちの姿。手にしたスピーカーバッグからは、AIが読み上げる「Je t’aime(愛している)」という声が繰り返し流れている。マスクとボディスーツ、そしてXLサイズのパンプスは、今年5月に発表された2023年スプリングのプレタポルテコレクションから継続しているスタイルだ。

フェイスシールド

このネオプレン素材は石灰岩をベースにした日本製で、ブランドの創設者であるクリストバル?バレンシアガ(Cristóbal Balenciaga)のために考案されたガザル織の現代版として取り入れられたもの。そしてスピーカーバッグは、デンマークのオーディオブランドである「バング&オルフセン(Bang&Olufsen)」とのコラボレーションアイテム。Bluetoothのサウンドシステムでありながら、レザーライニングのコンパートメントを内蔵し、ハンドバッグとしても機能するという。


スピーカーバッグ
フェイスシールドで顔を隠したモデルたち
また、フェイスシールドは、航空宇宙とモータースポーツ技術の活用に特化した「メルセデスベンツ?グランプリ?リミテッド(Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.)」の一部門によって設計されたもの。数ヶ月にわたり、空気力学や防曇機能、通気性をテストして開発されたもので、コーティングされたポリウレタンが妖しく黒光りする。




















ショーの前半は顔を隠したままモデルが登場したが、後半ではフェイスシールドが外された。女優のニコール?キッドマン(Nicole Kidman)、ソーシャライトのキム?カーダシアン(Kim Kardashian)、モデルのベラ?ハディッド(Bella Hadid)、シンガーのデュア?リパ(Dua Lipa)、スーパーモデルのナオミ?キャンベル(Naomi Campbell)など、豪華なキャスティングであったことが明かされ、会場は驚きに包まれた。また、デムナの夫でミュージシャンのBFRNDことロイク?ゴメス(Loik Gomez)が登場したのも印象的だ。

















ニコール?キッドマン
Image by: Courtesy of Balenciaga
アップサイクルされたオートクチュール
今回のコレクションの1/4以上が、アップサイクルされたアイテムで構成されているのもポイント。ウ?ィンテージのボンバーやパーカー、カーコート、ジーンズが分解され、新たなアイテムへと再構築された。アンティークの腕時計は、遊び心あふれるジュエリーとしてルックに取り入れられている。
また、カジュアルなストリートウェアの数々が、ハイクオリティなオートクチュールに昇華されているのもデムナならでは。Tシャツはアルミニウムで接着された新たな生地を使用しており、くしゃくしゃな形状をキープする。日本製のセルヴィッチデニムはサテンの裏地を施し、シルバーメッキのボタンで仕上げられた。

















また、メンズのトップスにコルセットを組み込み、極端に絞られたウエストラインを作り出していたのも今回のハイライトの一つ。メゾンのクラシカルなクチュール要素を継承しつつ、モダンに発展させたルックに仕上がっていた。



規格外のサイズのウェディングドレス
ショーのラストに登場したウェディングドレスは、250メートルのさまざまなチュールで作られたベールに包まれたデザイン。その7,500時間に及ぶ刺繡プロセスでは、70,000個のクリスタル、80,000個の銀の葉、200,000個のスパンコールを含む、25種類のパイレットとビーズが使用されたという。あまりのビッグサイズに、モデルがランウェイを歩くのに苦労していたほどだ。

バレンシアガ クチュールストアの誕生
今回のクチュールショーの開催と共に発表されたのが、パリ8区ジョルジュサンク10番地にオープンした「バレンシアガ クチュールストア(Balenciaga Couture Store)」。ここは創設者が1937年にサロンとアトリエをオープンした場所で、2021年にデムナによってデザインされた50回目のクチュールコレクションが発表された場所でもある。この建物の1階のギャラリーが、ショッピングとパーソナライジングのための空間として新装オープンした。




















同ストアでは「10 Avenue George V」とラベル付けされたセレクションと共にユニークなクチュールピースが提供され、上階のアトリエで手作業でのお直しが可能。今回のショーに登場したスピーカーバッグ(限定20点)やフェイスシールド、ニンフェンブルグ磁器製造所(Nymphenburg Porcelain Manufactory)で作られた置物、そしてキャンドルを含む「バレンシアガ オブジェクト(Balenciaga Object)」ラインからのエクスクルーシブなアイテムも展開される。

クチュールフィギュリン

キャンドル
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