Image by: Image by FETICO

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フェティコ(FETICO)2025-26年秋冬コレクションのショー取材を終えた帰り道、同業者から「フェティコの良さって何ですか?」と尋ねられた。その方は何度かショーを見ているものの、ブランドの魅力がいまひとつ掴めないという。
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デビューシーズン以来、このブランドの取材を重ねてきた身として、その質問に答えるべく、今季のコレクションのポイントを交えながら、私なりの見解を綴ってみようと思う。
①女性の造形美を強調する
古典的なスタイル

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フェティコの代名詞となっているのは、女性らしいシルエットを強調するボディコンシャスなスタイル。
今季は1950年代に名を馳せたボンテージモデル、ベティ?ペイジ(Bettie Page)をミューズに、彼女のボンテージファッションから着想。ベルトやハーネス、コルセット、レースアップといったディテールが、女性特有の曲線美を引き立てている。同じく50年代に黄金期を迎えたオートクチュールのドレスからも影響を受け、フィット&フレアのシルエットを取り入れたジャケットやドレスには、現代的な解釈を加えながらも、古典的なエレガンスが漂う。

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「Queen of Curves」(曲線の女王)というテーマは、造形美を追求するブランドの哲学にぴったりだ。ショーで起用されたモデルたちは舟山の美的感覚で選ばれた個性豊かな面々だったが、今後世界を見据えるならば、より多様な体型のキャスティングもまた、このテーマがもつ可能性をさらに広げられたように感じられた。
②美しい古着を目指した
国内の産地と職人との協業

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続いての特筆すべき点は、作り込まれた国産テキスタイルや職人による技術が詰まっていること。
コレクションの大半の生地がオリジナルで制作されている。またデザイナーの舟山はヴィンテージ好きであり、自身が作った服が古着となる未来を見据え、次世代まで楽しんでもられるようなクオリティのモノ作りを追求している。
今季のキーマテリアルの一つであるレオパード柄のロングドレスには、福井県の職人によって編み上げられたナイロンチュールにフロッキー加工を施し、柔らかな光沢のあるベロアのような質感を再現。一方、エナメルのような艶のあるジャケットは、京都の老舗工場でフリース生地に黒箔をコーティングするという珍しい手法で仕立てられている。これらはいずれも、女性の日常着としての快適な着心地と軽やかさを備えながら、上質で洗練された印象を放っている。

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さらに、フェティコの強みのひとつとして、クラシカルなテーラリングがある。今季は、50年代のオートクチュールをヒントにしたフィット&フレアのジャケットとスカートのセットアップや、クロップドジャケットにチューブトップを重ねたツーピースジャケットなど、リアルなオケージョンにも対応できるアイテムでありながら、独創的なひねりが効いたデザインが特徴だ。
③ブランドの根底にある
エンパワメントのメッセージ

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最後に、ブランドの根底にあるエンパワメントのメッセージについて触れたい。
これまでもフェティコは、ルッキズムやエイジズム、ボディポジティビティ、自己愛や自己肯定感との向き合い方といった現代女性が直面するさまざまな課題や、舟山自身が体感する日常的な気づきを、コレクションを通して語ってきた。
例えば「Unique Beauty」と題した23-24年秋冬では、王道の美しさでは語られない独特な雰囲気を持つ女性たちの魅力を讃え、「Do Not Disturb」と謳った24年春夏では、年齢や性別、肩書きにとらわれずにファッションを楽しむことを後押し。「Eternal Favorites」と掲げた24-25年秋冬では、人と異なることを恐れずに好きなことを貫く勇気を肯定し、「The Secrets」がテーマの25年春夏コレクションでは、SNSであらゆることが可視化される時代においても、自分だけの内面や秘密を大切にする美学を表現した。
今季、舟山は女性のフォルムと向き合う過程で、「からだの自己決定権」(Bodily Autonomy)という概念に着目している。これは自分の身体に関することを自分自身で決める権利を意味し、近年の女性運動で「My Body, My Choice(私の体は私のもの)」というスローガンとともに広く認知されている。現代社会においても、この権利は中絶の自由をはじめ、さまざまな側面で議論が続いている重要なキーワードだ。
舟山は「自分の意思で、自分らしいライフスタイルを選択することの大切さ」について考え、「私のからだは私のものであり、私を縛れるのは私だけ。ファッションも生き方も、そして自分の身体のことも、誰かに決めつけられるのではなく、自分の意思で選択できる社会であってほしい」とコメントしている。

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こうしたメッセージは洋服そのものが語りかけるものではないが、フェティコは女性の身体を美しく引き立てることに重きを置き、服を通して着る人に自信を与える力を持っている。純粋に手にした時のアイテムのかわいさはもちろん、今季の「既成の価値観に縛られず、すべての女性が自由に選び取る美しさに深い敬意を込めている」という思いに象徴されるように、着る人が自分らしさを大切にできる服であることが、フェティコの最大の魅力だと感じている。
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