ローラ
Image by: Max Mara
18世紀ヨーロッパ最大の王宮でユネスコ世界遺産に登録されている「カゼルタ宮殿」を舞台に、「マックスマーラ(Max Mara)」2026年リゾートコレクションが発表された。南イタリアを代表する都市ナポリから、かつてのナポリ王国の栄華を今に伝えるカゼルタまで、モデルのローラとともに歴史をたどり、マックスマーラが描く現代のヴィーナス像を追う。

カゼルタ宮殿
ナポリの生きた歴史 旧市街を歩く
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ナポリは、紀元前7世紀にギリシア人によって「ネアポリス(Neápolis=新しい都市)」として築かれた地。旧市街は「ナポリ歴史地区」としてユネスコ世界遺産に登録されている。石畳の狭い路地を歩けば生きた歴史が感じられ、発祥の地であるピザの香ばしい香りが漂ってくる。


「ヴェールをまとったキリスト像」で知られるサン?セヴェーロ礼拝堂、そして"ナポリ大聖堂(ドゥオーモ)"と称されているサンタ?マリア?アッスンタ大聖堂へ。ステンドグラスから漏れる光が、ナチュラルなグレージュカラーの装いを神々しく照らす。

初夏はナポリのベストシーズン。穏やかな地中海とヴェスヴィオ火山を望むマックスマーラのビーチクラブで、爽やかな潮風を浴びながらゆったりとした時を過ごした。


夕暮れ時 海沿いのディナー
空が刻々と色を変えていく夕暮れ。ディナーに向かうため、オフショルダーのニットドレスをチョイス。肌触りが心地よく、マキシ丈のシルエットがマーメイドのよう。ミニマルなスタイルにジュエリーが映える。



壮麗なカゼルタ宮殿で初のショー
ナポリから北へ約30キロ。2026年リゾートコレクションのショー会場となるカゼルタ宮殿へ。18世紀後半にナポリ王国の王によって建設され、約1200室からなる宮殿と奥行き約3キロにおよぶ庭園を有し、ヨーロッパ有数の規模と華麗さに圧倒される。



世界中から招かれたゲストらは、ドレスアップして庭園でのカクテルパーティーを楽しんだあと、カートに乗って宮殿に向かった。ローラはこの日、マックスマーラ2025年秋冬コレクションのランウェイルックから半袖ニットとマキシ丈スカートをまとい、レザーのベルトとグローブがアクセントに。ベージュトーンのドラマティックなシルエットが、バロック様式の建築と壮麗な大理石に溶け込んでいく。

自由で官能的なリゾートコレクション
イアン?グリフィス(Ian Griffiths)が手掛けるマックスマーラ2026年リゾートコレクションのタイトルは「ヴェネーレ?ヴェスヴィアーナ(=ヴェスヴィオ山のヴィーナス)」。モデルたちが象徴的な大階段から登場し、一階を貫く200メートル弱の長いランウェイを歩いた。

ブランドが創業した1951年を起点に、イタリアの戦後復興のエネルギーと、映画女優たちの自由で官能的なエレガンスを重ね合わせ、魅力あふれるイタリアンスタイルを提案。大胆なショートパンツや、デコルテが開いたポートレートネックのトップスやコートなどコケティッシュな装いは、「ナポリの百万長者」「ナポリの黄金」「苦い米」といったイタリア映画のヒロインたちを想起させる。








ナポリの伊達男を意識し、ピンクやブルーのストライプシャツ、中折れ帽に軽やかなジャケットを合わせたスタイルも。ブランドを象徴する仕立ての良いアウターも充実し、ピンクのテディベアコートや、宮殿のシャンデリアのようにクリスタルが輝くガウンが美しく登場した。










ナポリのネクタイブランド「マリネッラ(E.Marinella)」とのコラボレーションでは、1951年に誕生したネクタイ柄をシルクパジャマやドレス、刺繍入りカシミアセーターに再解釈。今年で誕生10周年を迎えたアイコニックな「ホイットニー バッグ」は、新作4型が発表された。












モデルたちが大階段にずらりと並んだショーのフィナーレは圧巻の光景。美しさと強さを併せ持った現代のヴィーナスたちが、南イタリアの歴史的な地で新たな物語を刻んだ。


photography & videography: Yuzuru Nakatani, text & edit: Chiemi Kominato (FASHIONSNAP)
最終更新日:
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