
流行やトレンドの潮流に左右されるファッション業界の中で定番と称され、多くの人に愛されているアイテムには底知れない魅力が詰まっています。そんなマイスタンダードに相応しい、オーセンティックかつエッセンシャルなアイテムをF/STOREの中から厳選して紹介します。
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ブランドの思想を色濃く体現した、ユース オブ ザ ウォーターのデニムパンツ
コム デ ギャルソン社(COMME des GAR?ONS)で「ジュンヤ ワタナベ マン(JUNYA WATANABE MAN)」のパタンナーを務めた上田碧が手がける「ユース オブ ザ ウォーター(YOUTH OF THE WATER)」。ヴィンテージやミリタリーをルーツにした同ブランドのアイテムは、煌びやかな派手さはなく普遍的なものが並びますが、これは「愛着を持って受け継がれ、着用者の生活の痕跡を残す古着のように大切にされる服を作る」というデザイナーの考えによるもの。今回紹介するデニムパンツも、余計な要素を削ぎ落としたソリッドな仕上がりでデザインやシルエットはベーシックながら、"体験にもとづく未完のモノづくり"というコンセプトを最も体現した、ブランドを代表するアイテムです。
最も特徴的なのは、ブランドの思想を直接的に読み解くことができる異なる配色のステッチ。そのルーツはデザイナーの学生時代に遡り、当時アメリカに滞在していた際にいろんな年代のデニムパンツを集めては解体し、その生産背景やデザインについて研究を重ねており、その時に発見した1940~1950年代の「リーバイス(Levi’s?)」のデニムパンツに見られる、異なる色の上糸と下糸で縫われたことでステッチの色が変化する仕様に着目。「縫い手目線で合理的な縫い方を」と曖昧さを残した依頼により、縫い手の利き手によってステッチの向きが変化するなど、あえて作り手の癖がアイテムに現れるように制作することで、このディテールをブランドらしく引用。作り手が能動的に製作に関わる環境を整備しながら、デザイナーの作為が及ばないところでアイテムを完成させるというブランドのモノづくりの姿勢が表現されています。
生地には、一般的なシャトルレス織機ではなく、時間と手間がかかるシャトル織機で製造されたデニム地を使用しています。ゆっくりと時間をかけて織りあげたデニム生地は、経糸と緯糸の間に隙間が生まれ、穿き込むほどに糸が膨らみ、身体に馴染むようになるんだとか。またリジットで作成しているのも、経年変化を楽しみ着用者に長く愛用してもらうための工夫の一つだそう。未完だったデニムパンツを穿き込むことでダメージや色落ちなど着用者独自のストーリー性を帯び、初めて一着の洋服として完成する。洋服の完成には作り手だけではなく着用者も含まれているというブランドの思想が、生地選びにも隠されています。
デザインやシルエット自体は至ってシンプルで、スウェットなどのカジュアルなアイテムとはもちろん、シャツやハイゲージのニットなど上品なアイテムとも相性よく、どんなワードローブにも馴染みます。ステッチや紙パッチ、デフォルメされたコインポケット、セルビッチなどこだわりのディテールも詰め込まれ、ヴィンテージやデニム好きも納得できるはずです。ブランドの思想を最も体現した一着は、愛着を持って穿き続けることで“自分だけのもの”になるという、まさにマイスタンダードとして相応しいエッセンシャルなアイテムです。





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