Image by: VALENTINO
「ヴァレンティノ(VALENTINO)」が、2024年春夏メンズコレクション「ヴァレンティノ ザ ナラティブ(VALENTINO The Narratives)」をミラノ大学で発表した。ショーでは日本発のメーカー吉田カバンの「ポーター(POTER)」とのコラボバッグもお披露目された。
会場となったのは授業真っ只中のミラノ大学
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今シーズン、ヴァレンティノがメンズのショー開催地に選んだのはパリではなくミラノ。1985年に創業者のヴァレンティノ?ガラヴァーニが初のメンズコレクションを発表したメゾンのメンズウェアともゆかりのある地で、街の中心部に位置するミラノ大学がショー会場となった。イタリアらしい美しいアーチの回廊に囲まれた中庭に設営された太陽が照りつけるランウェイは、眩しいほどに真っ白。
ショーが行われた金曜の午後2時は、通常の授業が行われていたそうだが、ランウェイの真ん中はステージと化し、ヴァレンティノのショーを幾度となくドラマチックに演出してきた生演奏が今回もコレクションに華を添えた。パフォーマンスを披露したのは、今夏フジロックへの出演も決まっている18歳の新鋭アーティスト d4vd(デイヴィッド)。
現代の「マスキュリニティ」の再定義
クリエイティブ?ディレクターのピエールパオロ?ピッチョーリが今シーズン試みたのは「マスキュリニティ」の再定義。現代のリアルなマスキュリニティを模索する上で、テーラリングはコレクションのベースとして一貫しており、仕立ての良さが余すことなく発揮されている。冒頭の数ルックはランウェイに溶け込むような白で統一されたルック。服のパーツごとの輪郭はありつつ、まだ"ぬりえ"が施されていないまっさらな状態で、ここから色や個性が重ねられ、アイデンティティが構築されていく、という序章からショーは幕を開けた。
シックに黒で決めるも良し、ピンクを着るのも良し、花の装飾がついていても、ジーンズでもーー。そんな着こなしの選択肢を提示しているかのようなコレクションは、ピエールパオロ?ピッチョーリがこれまでに作り上げてきたヴァレンティノらしさが思う存分詰め込まれた多様なバリエーション。現代のマスキュリニティとは?との問いに答えていくように、厳格に仕立てられたクラシックな装いが意外性のある色の組み合わせや、ネクタイ代わりの花のモチーフといったプレイフルな側面と出会い、新たなワードローブとして昇華されていく。ハーフパンツとの組み合わせは今シーズンのキーとなるスタイリングで、ストイックすぎないフレッシュでエネルギッシュなムードを引き立てていた。
フィナーレが冒頭と同様に真っ白なルックだったのも、変化とともに巡り巡って続いていく物語(The Narratives)を暗示しているかのような余韻を残した。
発売が楽しみな日本発のナイロンバッグ
そして今シーズン、ホットなトピックとなったのが「ポーター(POTER)」とのコラボレーション。定番の5モデルに加え、ヴァレンティノオリジナルの型も登場した。軽さと機能性を備え持った日本人にもお馴染みのバッグは発売時期?価格こそ未定だが、店舗に並ぶ頃には再び人々から注目を集めるコラボアイテムとなりそうだ。
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