
Image by: FASHIONSNAP(Koji Hirano)
津吉学が手掛ける「ファンダメンタル(FDMTL)」が「Rakuten Fashion Week TOKYO 2026 S/S」でランウェイショーを開催し、2026年春夏コレクションを発表した。会場は、渋谷ヒカリエホール ホールA。藍色の光に染められた空間で、以前から親交のある川谷絵音も参加するインストゥルメンタルバンド ichikoroがエネルギッシュな生演奏を繰り広げる中、ショーが行われた。
「ファンダメンタル」は、2005年に前身ブランド「ファンダメンタルアグリーメントラグジュアリー(Fundamental Agreement LUXURY)」としてスタート。2015年に「ファンダメンタル」に改名した。「着用するほどに愛着の湧く商品」をコンセプトに、生地から加工までを全て日本製で統一し、デニムアイテムを中心としたコレクション制作を行っている。2025年春夏コレクションでは、ブランド設立20周年を記念して初のランウェイショーを開催した。
3回目のランウェイショーとなった今季のテーマは、「Echo of [ ]」。“こだま”を意味する言葉を手掛かりに、過去2回のショーを経て、「服屋」ではなく「ファッションデザイナー」と名乗ることを決めたという津吉が「改めて自分は何者なのか」を問いかけ、対話した過程をコレクションに落とし込んだという。
コレクションでは、ブランドの核となる「インディゴ」にフォーカスしながらも、新たな表現を模索。ショーの冒頭では、“パンツになるジャケット”や“ジャケットになるパンツ”など、オーセンティックなデニムアイテムを変形させたデザインのセットアップからなるルックが登場したほか、艶やかなインディゴカラーのサテンや、藍染の絞り柄、ヴィンテージのボロをメッシュ素材に転写プリントしたシリーズなど、「インディゴ」を多様な形で表現したルックの数々を披露した。
また、ステッチやパッチワーク、ダメージ加工など、クラフト感のあるものづくりを得意とする同ブランドならではのディテールを盛り込んだアイテムも豊富に展開。ショー終盤では、その技術や表現を突き詰め、全体に激しい加工を施したデニムのジャケットとシャツ、パンツのルックでショーを締め括った。各ルックの足元は、2015年から続く「ヴァンズ(VANS)」とのコラボレーションによる、10年間のアーカイヴの藍染スニーカーが彩った。
ショーを終えた津吉は、「初のショーをきっかけに『ファッションデザイナー』と名乗ることにした結果、名乗るからにはもう逃げられなくなった、という身の引き締まる思いでやっている」と、現在の心境を説明。今回のテーマに[ ]を取り入れた理由について、「観客の皆さんに自分たちの何かを入れて解釈して欲しいという思いがあった。帰りながら、今日のショーやコレクションを思い出して考えてもらえたら嬉しい」と話した。
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