
Image by: FASHIONSNAP
エイ?ネット(A-net)が運営する「ズッカ(ZUCCa)」が、馬場賢吾をデザイナーを迎えた新体制での初のコレクションとなる2026年春夏コレクションを発表した。会場は、同社のスタート地点である新大橋オフィス。
ズッカは1988年に小野塚秋良が設立。2011年春夏コレクションを最後に小野塚が退任して以降は、デザインチーム体制へ移行していた。新デザイナーとなった馬場は1979年東京都生まれ。ESMOD JAPON 東京校を卒業後に国内ブランドで経験を積み、2008年に渡仏。多数のブランドでフリーランスとして活躍し、2020年にはデザインオフィス Caravel.LLC を設立。現在は「カネマサフィル(KANEMASA PHIL.)」のクリエイティブディレクターも務めるなど、素材開発への深い造詣とグローバルな視点を併せ持つ人物だ。
2026年春夏コレクションのテーマは、現代における働き方?生き方?装い方を再定義する「NEW WORK」。ズッカが長年掲げてきた“ワークウェア=普段着”という考え方を土台に、「働くことだけではなく、生きるという行為そのものがワークである」という視点から日常着を捉え直した。製作にあたり過去資料を研究をしつつも、あえてアーカイヴからの引用は行わず、“普段着の感覚”をあくまで自分らしく現代へ接続することに注力したという。
コレクションでは、Tシャツやタンクトップ、デニムパンツといった日常着を皮切りに、軽量素材を取り入れたトレンチコートや、ウエストをゴム仕様にしたジャンプスーツなど、実用性に長けたアイテムを展開。“動きやすさ”を意識したデザインには、日常生活のあらゆる動作をワークと捉える馬場の視点が色濃く反映されている。キーカラーには、フランスの労働着「Bleu de travail」へのオマージュを込めたブルーを採用。象徴的な“労働の青”を現代的に読み替えることで、現代的なワークウェアという側面を強調した。ファブリックは、「軽さ、伸縮性、イージーケアといった機能は、現代の日常着に不可欠」という馬場の考えのもと、デザイナー自身が日本各地の産地を巡り製作した別注素材を使用。花柄やペイズリー、ドットなど、70年代のヒッピーカルチャーに着想したプリントを随所に配置することで、個々の“生”を支えるエネルギーの象徴を表現した。
馬場は今回のコレクションを「これからのズッカが日常着をどのように探求していくのかを示す第一歩」と捉える。その言葉の通り、ブランドの歴史を受け継ぎながらも未来に向けて日常着の在り方を問い直すことで、ブランドがこれから向かう方向を静かに、しかし確かな輪郭で示していた。
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